由緒 | 上代人が己ガ魂の宿るものとして最も崇啓尊重した鏡類を製作鋳造することを業としていた鏡作部がこの地一帯にわたって住居し御鏡(天照国照彦火明神)並びに遠祖(石凝姥命)を氏神として奉祀したのが当神社であって古来鏡鋳造鋳物元祖の神として尊崇信仰されている 第十代崇神天皇のころ三種の神器の一なる八咫鏡を皇居におまつりすることは畏れ多いとして別の所におまつり致し(伊勢神宮の起源)更に別の御鏡をおつくりになった。その神鏡を八咫鏡をおつくりになった石凝姥命の子孫鏡作師がこの地に於いて崇神天皇6年9月3日に鋳造した。それを内侍所の神鏡と称するがその鋳造に当たって斌鋳せられた像鏡は之を天照国照彦火明命と称えておまつりした。これが当社の起源である。中座は天照国照彦火明命であり右座は鏡作の遠祖石凝姥命、左座は天糠戸命を祀り申し上げている。御由緒が尊いので昭和11年県社に列し更に官幤社昇格の運動を進めていたが終戦と共にそれも沙汰やみになってしまったのは仕方ないことです。古来から有名な神社であり江戸時代も鏡商の信仰が随分厚かった様であったがその後途絶えていたのを最近復活、鏡業界の方々の参拝していただく様になったのは誠によろこばしいことです。鏡作大神もさぞかし御満悦下され鏡業界の繁栄と発展をお護り下されお進め下さることと存じます。終戦後一時神社の信仰も軽んじられましたが30年余も経過した今日は従来の姿に復帰し日本人本来の神の道への奉仕が自覚反省せられ伊勢神宮をはじめ各神社の尊崇参拝もいよいよ盛んになって参りましたことはよろこびにたえません。とりわけ鏡業界の方々にとっては業界の遠祖であり生みの大おやである鏡作大神との深き御関係に思いを致され心の故郷として今後共に当神社に御参拝御信仰お心をお寄せ下さいます様ここに一言御挨拶もうしあげます。 |
---|